「ベースメイク」とは、ファンデーションなどで顔の土台となる肌を整えるメイクのことです。
化粧感は出したくない。でも肌質をワンランクアップしたい。そんなナチュラルなメンズメイクをしたい方は、何よりも肌作りが大切です。
眉やアイメイクでパッと見でわかるような変化を加えなくても、綺麗な肌に整えるだけで、肌印象は変わります。
でも、初めてメイクにチャレンジする男性は、何を用意すればいいのか、どういう順番で使えばいいのかわからないでしょう。ベースメイクの基本の順番を解説します。
ベースメイクの基本の順番
リキッドファンデーションの場合
- スキンケア
- 化粧下地
- ファンデーション
- コンシーラー
- フェイスパウダー
パウダーファンデーションの場合
- スキンケア
- 化粧下地
- コンシーラー
- ファンデーション
女性のメイクも男性のメイクも、やり方は基本同じです。
ベースメイクはファンデーションを湿度のあるリキッド・クリームタイプを使うか、パウダータイプを使うかで順番が変わります。
ざっくり「しっとりしたもの→粉もの」の順番で使うと覚えておけば良いです。
なお、メンズコスメに多い「BBクリーム」はリキッドファンデーション扱いでOKです。ただしBBクリームを使う場合は、化粧下地がいりません。
工程別ベースメイク解説
リキッドファンデーションを使う場合の順番を元に、各工程がどういった意味があるのかを解説していきます。
1.スキンケア
スキンケアはベースメイクの一貫だと思ってください。
乾燥した肌には、このあとの化粧下地やファンデーションが綺麗に乗りません。また、スキンケアをおろそかにすると、乾燥でファンデーションがうろこ状に取れてしまったり、皮脂が過剰に出てしまって油分で溶けてしまったりします。
スキンケアを丁寧にしておくことが、長時間メイク崩れを防止します。
また、日焼け止めまでがスキンケアです。紫外線はシミ・シワなどの原因となるので、1年を通して日焼け止めを使いたいです。
化粧下地、ファンデーションにもSPF・PAが入っていますが、ナチュラルに仕上げたいメンズメイクは薄付きになるため、十分な日焼け止め効果が期待できません。そのため、スキンケアの最後は日焼け止めをしっかり塗っておきましょう。
スキンケアが終わったら、メイクに入る前に数分を置くか、ティッシュをふわっとのせて軽く油分を取るかしましょう。スキンケアの油分がぬるぬると残った状態では、綺麗にメイクが乗りません。頬に触れたときに、少しもちっと感じるくらいがちょうど良いです。
2.化粧下地
初めてメイクをする男性は、「化粧下地」の存在を知らない方もいるのではないでしょうか。「プライマー」と呼ばれることもあります。
こちらをつけることで、ファンデーションの密着度を高めます。
また化粧下地にはいくつか種類があり、質感や色味を変えて理想の肌へ近づけるのも大切な役割です。
- 皮脂ブロック系…脂性肌。皮脂を抑えてテカリを防止。
KATE プロテクションエキスパート(ラスティング)、コーセーコスメニエンス メイク キープ プライマー など - 保湿系…乾燥肌。潤い保持力を高めて乾燥崩れを防止。
乾燥さん 保湿力スキンケア下地、ラ ロッシュ ポゼ UVイデア XL プロテクショントーンアップ など - 毛穴補正系…毛穴の凹凸を目立たなくする。
メイベリン フィットミー プライマー、毛穴パテ職人 乾燥防止下地 など - カラーコントロール系…赤みなどを補正して色ムラを整える。
IPSA コントロールベイスe、マキアージュ ドラマティックスキンセンサーベース NEO など
男性はテカリを気にする方が多いと思いますが、皮脂ブロック系の下地を使うとテカリにくくしてくれます。
逆に乾燥が気になる方は、潤いをとどめてくれる保湿系下地を使えば乾燥崩れが起きづらくなります。テカるTゾーン(額と鼻)は皮脂ブロック系、他は保湿系と、パーツによって使いわけてもOKです。
毛穴の凸凹を補正して、つるんとさせるタイプの下地もあります。毛穴開きが気になる箇所に使いましょう。
カラーコントロール系は、黄、緑、ピンク、オレンジ、紫などの色がついた化粧下地です。「顔に緑? 紫???」と思うかもしれませんが、これは補色(反対色)の効果を狙っています。
赤みを緑で目立たなくしたり、青白い顔にピンクで血色感をもたらしたり、青ひげをオレンジで目立たなくしたり。色の力で、悩みをカバーします。
カラー系で初心者におすすめなのは、黄色やベージュです。全体的なくすみや色ムラをカバーしてくれます。逆に紫色はトーンアップが目的なので、白浮きしてメイク感が出る可能性があるのでご注意を。
このように化粧下地は、肌悩みを解消する効果があります。メンズメイク=BBクリームという打ち出し方をするブランドが多いですが、男性が初めてメイクするならBBクリームより化粧下地をまず使った方がよいと私は思っています。
BBクリームの肌色でしっかりカバーしなくても、皮脂を抑えるだけ、潤い感をもたせるだけ、カラーコントロールでほんのり色ムラを整えるだけで、悩みが解消する人もいるのではないでしょうか。
化粧下地で肌のニュアンスチェンジだけをして、ファンデは使わず、パウダーで仕上げればかなりナチュラルにまとまります。男性こそ化粧下地にチャレンジしてみてほしいです!
ファンデーション
化粧下地だけでは悩みが隠せない、もっと完璧な肌を目指したいならファンデーションを使いましょう。
ナチュラル見えを目指すなら、薄付きがマストです。リキッドファンデーションなら1プッシュは多い可能性があるため、まず半プッシュから塗ってみてください。それでも足りなければ、もう半プッシュ追加しましょう。
ファンデを手に取ったら、目の下のあたりを内から外に塗り、残った分で額や鼻を塗ってください。塗るときは内から外へ、グラデーションを作るイメージです。首との色の差がはっきりと出るとメイク感が出るので、境目を作らないようにしましょう。
最初は意外と塗るのが難しいと思います。そういう方はスポンジやファンデーションブラシなどのツールを使ってみてください。指塗りするよりも、薄付きに仕上げやすいです。
ツール系はプチプラでも手に入ります。特にロージーローザはクオリティが高くておすすめです。
↓私の愛用ツール
ファンデーションは色選びも重要です。男性は「標準色」と書かれている色でも明るい可能性があります。
私はデパコスのカウンターではいつも標準色を勧められる肌ですが、標準よりも1トーン低いものを選んでいます。標準色でも白っぽくなることが多い気がします。
韓国コスメはより注意が必要です。日本のコスメより、基本的に2トーンくらい明るいと思っていた方がよいです。
コンシーラー
ファンデーションよりこっくりしたテクスチャで、カバー力が高いアイテムです。シミ、クマ、アザなどを隠すために使います。
ファンデよりも厚みが出るため、使用箇所は限定的にしましょう。あれもこれも隠そうとすると、不自然になってしまいます。
シミなどを完璧に見えなくしようとしなくて大丈夫です。ファンデーションであらかた隠れていれば、コンシーラーを使う必要はありません。
数センチの距離でまじまじと顔を見られるわけではなく、相手は一定の距離で顔全体を雰囲気で認識します。うっすら透けていても、引いて鏡を見たときに肌悩みが目立っていなければ、十分に「綺麗な肌」に見えるはずです。
フェイスパウダー
ベースメイクのフィニッシュです。フェイスパウダーでファンデーションを固め、崩れにくくします。
色のつかないクリアタイプ、色ムラをカバーするベージュ系、透明感をもたらすピンクやパープル系、輝きをもたせるパール系などがあります。
おすすめはクリアタイプ。質感だけを変えて、色味は変化しないフェイスパウダーが使いやすいです。色付きのフェイスパウダーは、化粧感が増してしまいます。
また質感は、皮脂テカリを予防するサラサラ系、潤いを残すしっとり系の2種類あります。自分の肌タイプや季節に合わせて選びましょう。私は乾燥肌なので、超サラサラ系は避けるようにしています。逆に脂性肌の方は、サラサラ系でがっつり皮脂防御するのがおすすめ。
↓プチプラのサラサラ系代表
フェイスパウダーを使うときは、優しくのせるのがポイント。パフやブラシに取ったら、まず手の甲などで余分な粉を落とします。そこから力を入れずに、ふわっふわっと触れるようにのせていきましょう。パンパンと叩くのはNGです。
その後、顔を触ってしっとり感が落ち着いていればベースメイク完了です。
綺麗な肌が作れると気分が上がる!
今回紹介したのは、あくまで基本です。
化粧下地とファンデは使わずにパウダーだけ、逆にファンデのあとにパウダーは使わないなど、慣れてきたら自分の好みに合わせて工程を変えて大丈夫です。最終的には自分が満足できていれば、工程はなんでもOKです。
綺麗な肌が作れると、鏡を見るたびに気分が上がりますよ。メンズメイクを楽しみましょう!